- ピラティスとヨガって何が違うの?
- 自分に向いているのはどっちだろう?
ピラティス・ヨガは一見すると動きや服装などが似ていて、違いがよくわからない…と思う方も少なくありません。
ピラティスとヨガは、どちらも心と身体を整えていくためのエクササイズです。共通点も多くありますが、明確に異なる点も多いです。
どうせ始めるなら、より自分に合っていて続けやすい方を選びたいですよね。
そこで今回は、ピラティス・ヨガの違いとそれぞれに向いている人の特徴をまとめました。初めにざっくりとした違いを述べると、下記になります。
- ピラティス:トレーニング要素が強く、ボディメイクを重視したい人向け。
- ヨガ:リラクゼーション要素が強く、内面のケアを重視したい人向け。
本文ではピラティス・ヨガの違いと共通点を詳しく解説しています。
それぞれに向いている人の特徴もまとめているので、これからピラティス・ヨガを始めたい!と言う方は、ぜひ最後までご覧ください。
ピラティスとヨガの違い①歴史
ピラティスの歴史
ピラティスとは、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏によって考案されました。
第一次世界大戦(1914年〜1918年)で負傷した兵士を回復させるためのリハビリとして生まれた、心と身体を整える独自のエクササイズです。
ピラティス氏は、ヨガの動きからヒントを得て、ピラティスを開発したとも言われています。
ヨガの歴史
ヨガは現在から約4500年前、古代インド発祥といわれていますが、その起源は明確にはわかっていません。
ヨガの3大要素とも言われる、【ポーズ・呼吸・瞑想】で心と身体を整えていく健康法です。ヨガのポーズをアーサナと呼び、元々は身体を鍛えるためではなく、瞑想を深め心身を安定させるために用いられました。
ピラティス・ヨガはどちらも長い歴史がありますが、特にヨガは紀元前から存在していたと言われているので、かなり長い年月を経て世界中に広がっています。
ピラティスとヨガの違い②効果
ピラティスの効果
ピラティスはヨガよりもトレーニング要素が強いです。主に身体作りをメインとしており、ほど良く引き締まったしなやかなボディラインを作ります。
ピラティスの主な効果は、
- 身体の歪みと姿勢改善
- インナーマッスルを中心とした筋力の向上
- 痩せやすく太りにくい身体を作る
などが挙げられます。
ピラティスでは、常に姿勢を意識しながらレッスンを行うので、姿勢改善を目的として通う方も多いです。身体の歪む原因のほとんどは、日常生活の癖からきています。
ピラティスを続けることで正しい姿勢や骨盤の位置がわかってくるので、身体の歪みを解消し、徐々に本来あるべき姿勢を取り戻すことができます。
また、ピラティスではインナーマッスルと呼ばれる、身体の深層部にある筋肉を鍛えます。身体のコアの筋力が向上し、基礎代謝UPにもつながります。
激しいトレーニングはしたくないけど、コツコツ筋力アップしたい!という方には、ピラティスがおすすめです。
関連記事:ピラティスの効果とは?ピラティスに通うメリット・デメリットも解説!
ヨガの効果
ヨガはピラティスと比べ、身体を鍛えるよりもストレッチ要素が強く、リラクゼーションを1番の目的とすることが多いです。
ヨガの主な効果は、
- ストレス軽減
- 身体の柔軟性の向上
- デトックス効果
などが挙げられます。
ヨガでは、ゆっくりと深い呼吸を繰り返しながらポーズを取ることで、身体の過度な緊張をほぐし、ストレスを軽減させる効果があります。呼吸とポーズに意識を集中させることで、忙しない日常から一度離れ、心の落ち着きを取り戻します。
心を整え感情をコントロールしやすくなるので、イライラする気持ちを鎮まりやすくなります。
また、ヨガのポーズによって身体の柔軟性が高まり血の巡りが良くなると、次のような効果が期待できます。
- 老廃物の排出が促進されることによるデトックス効果
- 身体の隅々まで血が行き届き、冷え性・むくみの改善
- 日常生活でも身体にかかる負担が分散され、怪我をしにくい身体になる
心をリラックスさせつつ、気持ちよく身体も動かしていくことで、心身ともに整えていくことができます。
ヨガの種類はとても多いです。種類によって効果も変わってくるので、自分の目的に合ったヨガ選びをしましょう。
ピラティスとヨガの違い③呼吸法
ピラティスとヨガでは、用いる呼吸法も異なります。
ピラティスは活動的になる胸式呼吸
ピラティスでは、お腹ではなく胸を膨らませる、胸式呼吸を用います。胸式呼吸とは、鼻から息を吸って胸・背中に空気を入れて肋骨を広げ、口からゆっくりと吐く呼吸法です。
お腹になるべく空気は入れず、平たくした状態で呼吸を繰り返します。慣れるまでは結構難しい…!
胸式呼吸は交感神経が優位になる呼吸法です。身体に適度な緊張感を与えて集中力が高まり、パフォーマンス向上の効果があるといわれています。
ヨガはリラックス効果のある腹式呼吸
ヨガでは、胸ではなくお腹に空気を入れる腹式呼吸を用います。腹式呼吸では、鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、口からゆっくりと吐いてお腹をへこませます。
腹式呼吸は副交感神経が優位になる呼吸法です。筋肉の緊張をほぐし、疲労回復を促す効果があります。
ピラティスとヨガの違い④種類
マシンピラティスとマットピラティス
ピラティスの種類は大きく分けて、マシンピラティスとマットピラティスの2種類あります。
マシンピラティスはその名の通り、機械を使って行います。代表的なピラティスマシンは、リフォーマーと呼ばれるもので、元々は病院のベッドをリハビリのために改造したものです。
マシンピラティスは一見マシンの使い方が難しそう、と思われがちですが、
- 負荷が調整できる
- マシンが姿勢や動きをサポートしてくれるので、効かせたい部位が意識しやすい
などの理由で、どちらかというと初心者は、マシンピラティスから始めるのがおすすめです。
一方のマットピラティスは、マットさえあればどこでも出来るので、手軽に始められるのが最大のメリットです。また、マットピラティスはYouTubeなどでもレッスンが発信されているので、完全無料でも取り組むことができます。
マットピラティスは自宅でスキマ時間にできるので、スタジオに通う時間がない人にもおすすめ。
ヨガは約20〜30種類
ヨガは、約20〜30種類もあるといわれています。ここでは代表的なヨガの種類を4つまとめました。
ヨガの種類 | 内容 |
---|---|
ハタヨガ | ヨガの基礎と言われることもあり、初心者でも取り組みやすいポーズも多い。身体全体をゆっくりと動かしてポーズをとる。 |
アイアンガーヨガ | 柔軟性を高めながら身体の歪みを整えるヨガ。難易度が幅広く、運動が苦手な人や身体が硬い人でも取り組みやすい。 |
ホットヨガ | 室温:約37-40° 湿度:約60%前後の空間で行う。大量の汗をかいて老廃物の排出が促されるので、デトックス効果が高い。 |
陰(いん)ヨガ | ゆったりした呼吸と動きに意識を向けたヨガ。一つのポーズを3〜5分ほど保持する。ヨガの中でも特に柔軟性を高め、リラックス効果が高い。 |
古代から長い歴史のあるヨガは、目的や流派によって細かく種類が分かれています。どのヨガを選ぶかによって効果も変わってきますので、自分に合ったヨガ選びをしましょう。
【共通点】ピラティスとヨガはここが似てる
前述の通りピラティスは、ヨガの要素も参考にして作られたと言われているので、両者には似ている点も多いです。
ここでは、ピラティスとヨガの共通点を紹介します!
前向きな気持ちになれる
ピラティス・ヨガはどちらも、その時の動き(ポーズ)や呼吸に集中して行うので、他のことに気を取られにくくなります。日常生活のストレスや疲れ、ネガティブな気持ちを一度リセットでき、心の落ち着きを取り戻せるので、前向きな気持ちを保ちやすくなります。
また、通い続けることで姿勢改善やボディラインの変化を感じられると、より一層楽しくエクササイズに取り組めるようになります。
運動が苦手な人でも取り組みやすい
自分は運動が苦手だけど、ピラティス・ヨガを始めても大丈夫かな?
そんな心配は不要です!ピラティス・ヨガは、運動が苦手な人や元々運動習慣がなかった人でも取り組みやすいです。それぞれの種類やレッスン内容にもよりますが、基本的にはどちらも激しく動いて汗だくになるようなエクササイズではありません。
私は今、ピラティスに通っていますが、超がつくほど運動は苦手です(笑)学生時代の体育は毎回苦痛でしたが、ピラティスは楽しく続けられています♪
激しい筋トレやランニングは続かないよ!そんな人にはピラティス・ヨガがおすすめです。
継続することで効果が得られる
短期的な効果が欲しい方は、ピラティス・ヨガは不向きです。ピラティスとヨガには即効性はあまり期待できず、基本的には効果が出るまでに時間がかかります。
効果が出るまでの期間は個人差があり、レッスンの頻度・強度にもよりますが、最低3ヶ月前後といわれることが多いです。
気長にコツコツ続けていくことで、身体面・精神面ともにプラスの効果を感じられるでしょう。
ストレスの軽減など内面のケアについては、人によっては早くから効果を感じられることもあります。私自身もピラティスのレッスン後はいつも気持ちがスッキリしています^^*
ピラティスに向いている人の特徴
- ほどよく引き締まった、しなやかなボディラインを目指したい人
- 正しい姿勢を身に付けたい人
- ハードな運動はせずにダイエット・体型維持をしたい人
ピラティスはインナーマッスルを鍛えるので、ムキムキな見た目にはならずに、ほどよく筋肉をつけ、スラッとした女性らしいボディラインを目指せます。
そして単に筋力をつけるだけではなく、身体の歪みを正しい位置に戻し、姿勢改善効果も期待できます。
激しい運動はせずとも、少しずつ理想の身体に近づきたい。そんな人にはおすすめです。
ヨガに向いている人の特徴
- 心のケアを重視したい人
- 身体の柔軟性を高めたい人
ヨガには、日々の疲れやストレスから身体と心の緊張をときほぐし、落ち着かせる効果があります。
より高いリラクゼーション効果を得たい人には、ヨガがおすすめです。
- 日常生活に疲れた
- いらいらしやすい
- もっと気持ちに余裕が欲しい
そんな人はヨガを取り入れることで、自分自身と向き合い、心身のバランスを整えることができます。
またヨガはストレッチ要素が多めなので、筋力アップよりも筋肉をほぐして身体を柔らかくしたい人向けのエクササイズです。
【まとめ】ピラティスとヨガの違い・共通点と向き不向き
ピラティスとヨガは似ている部分もとても多いので、どちらが自分に合うのかわからずに、悩む人は多いです。
どのような効果を求めたいのかも大切ですが、結局は実際にやってみて自分が楽しいな、もっとやってみたい!と思った方から始めてみるのもおすすめです。
今はピラティス・ヨガともにYouTubeなどでレッスン動画があったり、無料体験レッスンが各スタジオで行われています。気になっている方はぜひ、活用してみてください!
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